短時間正社員制度とは?そのメリットとデメリット

従来は「正社員」の前提条件として「フルタイムでの勤務」がありました。

しかし近年はフルタイムでの勤務を前提としない短時間正社員という雇用形態も注目されています。

今回は短時間正社員制度について、その概要とメリット・デメリットをご紹介したいと思います。

目次

  1. 短時間正社員制度とは?
  2. 短時間正社員制度のメリットとデメリット
     2-1.短時間正社員制度のメリット
     2-2.短時間正社員制度のデメリット
  3. 短時間正社員制度を導入するポイント
  4. まとめ



短時間正社員制度とは?

短時間正社員制度とは、求職者が正社員と同等の能力や経験をもっているものの、「仕事と育児の両立をしたい」「定年後も働き続けたい」などの理由でフルタイムでない方が都合がよい場合に、フルタイム正社員よりも勤務時間や勤務日数を短くして活躍してもらうための制度のことを言います。

短時間正社員は厚生労働省のホームページ上で以下のように定義されています。

短時間正社員とは、フルタイム正社員と比較して、1週間の所定労働時間が短い正規型の社員であって、次のいずれにも該当する社員のことを言います。

①期間の定めのない労働契約(無期労働契約)を締結している
②時間当たりの基本給及び賞与・退職金等の算定方法等が同種のフルタイム正社員と同等

フルタイム正社員…1週間の所定労働時間が40時間程度(1日8時間・週5日勤務等)で、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)を締結した正社員


厚生労働省「短時間正社員制度について」より引用
https://bit.ly/3mNkaxf

「時間当たりの基本給及び賞与・退職金等の算定方法等が同種のフルタイム正社員と同等」というところが重要なポイントですね。



短時間正社員制度のメリットとデメリット




短時間正社員制度のメリット

短時間正社員制度を活用することで、意欲や能力が高いもののフルタイムでの勤務が厳しい求職者に対してもアプローチができ、優秀な人材を獲得できるチャンスを増やすことができます。

また、短時間勤務の正社員は仕事にかけられる時間がフルタイムの正社員と比べて短くなりますが、限られた時間を有効活用できるように業務の振り分けを工夫することで、フルタイムの正社員と同等の成果を挙げることも期待できます。

さらに短時間正社員制度を使うことで、社員の子育てや介護などの時間をしっかりと確保し、会社に対しての満足度や仕事に対しての意欲の向上を図ることができる点も大きなメリットです。




短時間正社員制度のデメリット

短時間正社員と同じく、短時間で働いているパートタイム労働者と比べて待遇に大きな差があると、パートタイム労働者に不公平な印象を与えてしまう可能性があります。この懸念点については、短時間正社員とパートタイム労働者の業務内容の違いを明確化することで払拭することができそうです。

また、短時間正社員には原則残業を課すことができないということには注意が必要です。

そのため、時間内に仕事を終えられるように適切な仕事の割り振りを行うことが重要なポイントになります。



短時間正社員制度導入のポイント

短時間正社員制度を実際に導入する場合は、前述の「時間当たりの基本給及び賞与・退職金等の算定方法等が同種のフルタイム正社員と同等」という点がポイントになります。

一例として短時間正社員の基本給を決める際には、フルタイム正社員への支給額をもとに労働時間に比例させて減額設定します。

仮にフルタイム正社員の基本給が月に30万円であり、短時間正社員の労働時間がフルタイム正社員の7割である場合は、短時間正社員の基本給は30万円×0.7=21万円となります。

このように、賃金以外の昇進や教育訓練などの各項目も正社員の基準をもとに決定することが重要になります。



まとめ

ここまで短時間正社員についてご紹介してきました。

まとめると、
短時間正社員は勤務時間が短いものの、その業務内容や待遇は正社員と同様のものとすることが大切です。

今回の記事が、短時間正社員制度を検討する際の参考になれば幸いです。

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ライター:井上