社内宛てと社外宛て ビジネスメールはどこまで丁寧に書くべき?

現代のビジネスパーソンであれば、取引先や社内の上司や先輩、後輩などとメールでやり取りする機会は多いと思います。

仕事のメールは特にビジネスメールなどと呼ばれたりしますが、このビジネスメール、どこまで丁寧に書いていますか?

当然マナーはあるのですが、社内の親しい相手にもメールを出すときにはガッチガチに固い文章にしなければマナー違反?

そもそもマナーは相手を不愉快にさせないための礼儀なので、親しい相手に固い文章送るのがマナー違反?

などと思ったことはありませんか。

今回は誰に送るときにどこまで敬語を使えばいいの?といった内容です。

目次

  1. メールについて
  2. 社外メール
  3. 社内メール
  4. メールにつける敬称
  5. まとめ


メールについて

ビジネスにマナーはつきものですが、メールにもマナーがあります。

例えば以下のようなもの

・名乗りと挨拶、宛名は必須
・件名は必須
・To、Cc、Bccを使い分ける
・要件はわかりやすく簡潔に書く
・署名を入れる

ここに挙げたものは基本的なもので、どこの企業でも守っているマナーです。

そのためこれらができていない場合は、相手を不快にさせるというよりも「教育ができていないのでは」と思われてしまう可能性があります。

会社や本人のイメージにもつながるので、最低限のマナーは確実に身につけたいところですね。

しかし、ビジネスメールのマナーはいつでもすべてを守る必要があるのでしょうか。

クライアント、上司、先輩、同僚、後輩などメールを送る相手は大勢いますが、どこまで丁寧なメールにしなければいけないのでしょうか。



社外メール

社外メールとはクライアントや業者、メーカーなど取引先を相手に送信するメールです。

社外メールの場合には、基本的なビジネスメールのマナーに加え、文体を敬体の中でも特に丁寧な最敬体にして送信しましょう。

敬体は「です」「ます」といった文体ですが、最敬体とは「ございます」「いたします」などのことです。

例えば以下のような感じです。

○よろしくお願いいたします。
○よろしくお願い申し上げます。
×よろしくお願いします。

社内の人に送信するよりも気を遣う必要があるので、丁寧語や尊敬語、謙譲語の表現がわからない場合には、調べて今後使えるようにしていきましょう。

また、挨拶は基本的に定型文ともいえるほど形式化しているので、普段送信する分には、「いつも大変お世話になっております」などが使えればOKです。

ただし以下のような場合には変化をつけるのが望ましいです。

・初めて送信する相手
→初めてメールをさせていただきます。
→突然のメール失礼いたします。

・久しぶりにメールする相手
→大変ご無沙汰しております。
→長らくの無音ご容赦ください。

など、相手との関係性に合わせた挨拶を心がけましょう。



社内メール

社内メールの場合は少々やっかいかもしれません。なぜなら会社によって違いがあるためです。

例えば相手が上司であっても「さん付け」で統一している企業があれば、社内でも「役職」や「様付け」を必須としている企業もあります。

社内の人間も仕事関係の付き合いではあるのですが身内です。礼儀を尽くしすぎると慇懃無礼となり、かえって不快にさせてしまう可能性もあります。

また、メールは要件があって送信するものなので、マナーと同時に伝えたいことをわかりやすく簡潔に記載するのがベストです。

例文1
来週の打ち合わせで使う資料を作成しましたのでご査収ください。
ご確認いただき、修正点やご指摘などあればお手数ですがご連絡をお願い致します。
ご多忙とは存じますが、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

例文2
来週の打ち合わせで使う資料を作成しました。
修正点などあればご連絡ください。
よろしくお願いします。

例文2のほうがすっきりして読みやすくありませんか?

忙しいときに社内の人間から礼儀を尽くした長文が届いては逆に負担にもなってしまいます。



メールにつける敬称

会社によって違うことが多いのが、社内メールの敬称です。

メールに「さん」や「様」などの敬称を付ける場合、役職の有無で違ってきます。

◆役職がある場合
「所属部署+役職+名前+様」の形が一般的です。
→人事部 部長 山田 様(さん)

「所属部署+名前+役職」のように名前の後に役職が来る場合もあります。
→人事部 山田部長
この場合には役職自体が敬称になるので、「様」や「さん」などはつけないように気を付けてください。

◆役職がない場合
「所属部署+名前+様」の形が一般的です。
→総務部 田中 様

社内の同じ部署であれば、所属部署は省いてもよいことが多いです。

ただし、会社によってルールが違う可能性があるので、まずは社内のルールを確認してみてください。



まとめ

ビジネスメールの基本的なマナーには以下のようなものがあります。

・名乗りと挨拶、宛名は必須
・件名は必須
・To、Cc、Bccを使い分ける
・要件はわかりやすく簡潔に書く
・署名を入れる

ビジネスパーソンとして恥ずかしくないように、それと同時に相手に失礼がないように、最低限のマナーは身につけるようにしましょう。

社外にメールを送る場合には、ですます調を使い「ございます」や「いたします」などの最敬体が望ましいです。

表現がわからない場合には、調べて自分の知識にしていきましょう。

社内のメールは、会社ごとにルールが異なるのでまずは自社のルールを確認した方が無難です。

そのうえで一般的なマナーとしては丁寧になりすぎないことを意識してみてください。

そして社内メールに役職や敬称などを付けるかどうかも会社により異なります。

つける場合には、

「所属部署+役職+名前+様」

の形か、

「所属部署+名前+役職」

が一般的です。

名前+役職の場合は「様」「さん」は不要な点に注意してください。

役職がない方の場合には、

「所属部署+名前+様」

としておけば、失礼にはあたらないでしょう。

個人的にマナーというのは相手を思いやる心が大切で、「これがマナーだからこうしないとだめ!」などと決めつけてかかる方がよっぽどマナーがよくないと思います。

今回挙げたのはあくまでも一般的に守ったほうがよいマナーということに留意してください。

マナーは掘り下げていくと人によって言うことが違うといったことも出てくる可能性があります。

相手を不快にさせない、失礼のないようにするといった大切なことを念頭に置いて、臨機応変に対応していきたいものですね。



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ライター:彦坂