業種・業界・職種・職業の違いとは?意味を把握して正しい使い分け

突然ですが、業種・業界・職種・職業の違い説明できますか?他にも業態という言葉もあります。

例えば面接で「これまで経験した職種を教えてください」と聞いた時、業種を答えられたりしていませんか?

今回はそれぞれの言葉の違いを説明するので、採用側と求職者で齟齬がないようにしていきましょう。

目次

  1. 業種・業界・職種・職業の違いについて
     1-1.業種とは
     1-2.業界とは
     1-3.職種とは
     1-4.職業とは
  2. その他の似たような単語
     4-1.業態とは
     4-2.産業とは
  3. まとめ


業種・業界・職種・職業の違いについて

全てよく聞く言葉で、なんとなく使い分けてはいても、いざ意味を答えられると困ったりする、そんな方も多いのではないでしょうか。

それぞれの言葉の意味や違いを説明しますので、これを機に正しく覚えましょう。



業種とは

業種とは、事業の種類によって分類されます。つまり「なにをしているのか」という、行っている内容です。

もっと詳しく言うと、総務省が発行している日本標準産業分類をベースに分けるのが一般的で、大分類と中分類に分けられます。

内容は見直しや修正がその都度行われていますが、仕事を無料で斡旋しているハローワークもこれをベースに分類されています。

具体例

・農業や林業
・建設業
・製造業
・運輸業
・電気、ガス、水道

など。

参考:総務省|統計基準・統計分類|日本標準産業分類(平成25年10月改定)(平成26年4月1日施行)-目次
URL:https://bit.ly/3ocbItZ



業界とは

業界とは、扱う産業を指します。つまり「扱っている商品やサービスはなにか」によって分けられます。

「なにをしているか」を指す業種を、「扱う商品やサービスでさらに細かく分けたもの」とイメージするとわかりやすいかもしれません。

具体例

・旅行業界
・金融業界
・建設業界
・不動産業界
・教育業界

など。



職種とは

職種とは、仕事の種類のことです。組織内の業務内容によって分類されます。

具体例

・営業
・広報
・事務
・販売
・企画

など。

営業であればルート営業や新規開拓、事務であれば総務や経理など、さらに細かく分類することも可能です。

また、求人を出す際に総合職や一般職といったくくりで募集すると、入社後の仕事内容がわかりづらくなってしまうケースがあるので注意してください。なんでもこなせるオールラウンダーが欲しい場合は別ですが、そうでなければ基本的には営業や広報など職種に絞って募集するか、具体的な仕事内容を記載した方がいいかもしれません。



職業とは

職業とは、生計を立てるために日常的に従事している仕事です。つまり「何をして生活しているか」です。

「お仕事は何をされていますか?」という問いに対して、「会社員です」「自営業です」「公務員です」と、おおまかに答えているかもしれませんが、総務省の日本標準職業分類で分けられています。

大分類としては以下の12種類です。

・管理職
・専門的、技術的職
・事務職
・販売職
・サービス職
・保安職
・農林、漁業職
・生産、工程職
・輸送、機械運転職
・建設、採掘職
・運搬、清掃、包装等の職
・分類不能

この中からさらに中分類として、管理職であれば管理的公務員や法人・団体職員、事務職であれば一般事務職などに分けられています。

非常に数が多いため、気になる方は以下を参照してみてください。

参考:総務省 日本標準職業分類(平成21年12月統計基準設定)分類項目名
URL:https://bit.ly/2XSFnxb



その他の似たような単語



業態とは

業態という単語もあります。外食産業や小売業、流通業などで主に使われるため、聞きなれないといった方もいるかもしれません。

業態とは、「どうやって売るか」という基準で分類したものです。

肉屋・魚屋・八百屋は、売る商品で分けているため業種になりますが、スーパーマーケットやコンビニなどは業態によって分けられた分類です。

その他の業態として、

・通信販売
・ホームセンター
・百貨店
・ドラッグストア

などがあります。

経済産業省が出している業態分類表に細かく記載されているため、気になる方は参考にしてみてください。

参考:経済産業省 分類関係資料
URL:https://bit.ly/3kKgVat



産業とは

産業とは、営利・非営利を問わず人々が生活する上で必要なものを生み出す経済活動のことです。

産業は大きく分けて3つに分類されます。

・第一次産業
→山・海・土・木など自然界を対象として生活必需品を生み出す産業です。
具体的には林業・鉱業・漁業・農業などを指します。

・第二次産業
→第一次産業が生み出したものを材料として、加工品などを作り出す産業です。
具体的には製造業・鉱業・建設業などを指します。

・第三次産業
→第一~第二産業で生み出されたものを使って、サービスや製品を提供する産業です。
第一次・第二次産業に含まれないものは全て第三次産業となり、非常に幅広いことが特徴です。
具体的にはサービス業・運輸業・通信業・金融業などがあります。

さらなる詳細については、総務省の「日本標準産業分類」を参照してみてください。
https://bit.ly/2ZBrBQD



まとめ

業種・業界・職種・職業の違いは整理がついたでしょうか。

簡単にまとめると、

業種……なにを行っているのかで分類
→製造業や運輸業、農業など。

業界……なにを扱っているのかで分類
→旅行業界や金融業界、建設業界など。

職種……組織内の仕事内容
→営業や広報、事務など。

職業……日々行っている仕事
→サービス職や事務職、管理職など。
になります。

その他、同じような単語として、

業態……売り方を基準に分類
→コンビニや通信販売、百貨店など。

産業……生活に必要なものを生み出す活動
→自然界に働きかける第一次産業。
例:農業や漁業など。
→第一次産業が生み出した原材料を使って加工する第二次産業。
例:建設業や製造業など。
→第一次~第二次で生み出されたものを扱う第三次産業。
例:サービス業や運輸業など、第一次・第二次に含まれない産業全般。

こういった普段何気なく使っている単語でも、それぞれ違いがあり意味があります。

人事や採用担当者であれば特によく使う言葉なので、誰かに聞かれたときにサクッと答えられたら一目置かれるかもしれません。



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ライター:彦坂