アルムナイ採用とは？即戦力の人材が必要なら！
アルムナイ採用（制度）ってご存じでしょうか？人材採用におけるメリットが多いシステムです。今回は、育成コストのカットや即戦力の確保にも効果的な「アルムナイ」についてご説明いたします。
目次
- アルムナイとは？
- ジョブリターンと何が違う？
- メリット
3-1.新しい情報のアップデート
3-2.即戦力だから、育成コストもカットできる
3-3.良好な職場環境 - デメリット
4-1.立場や関係性に戸惑う
4-2.慣れるまでの期間の見積もり - アルムナイ採用のための準備
- まとめ
アルムナイとは？
「アルムナイ（alumni）」とは、人材採用においては「退職した人の集まり」を指します。つまり、アルムナイ採用は「一度退職・離職した人材を再雇用する」ことです。
元の言葉は学校の卒業生、同窓生（OB・OG）を示す言葉で、会社を辞める＝卒業するというとらえ方から、この言葉が使われています。
ジョブリターンと何が違う？
似たシステムに「ジョブリターン制度」などがありますが、こちらは出産や育児、介護などの事情で離職した方の再雇用を含める言い方なのに対して、アルムナイ採用は「転職した方も積極的に受け入れますよ」という仕組みになります。
ジョブリターンは「職場復帰」というイメージですが、アルムナイ採用は「出戻り」という側面が強いようです。
メリット
一度他社へ行った、あるいは独立した社員を雇用する、ということに対して、以前はあまり良いイメージを持たれない方も多かったようです。ですが、近年では新しい採用の形として注目されています。
アルムナイ採用の何がそんなに良いのか？メリットをいくつか挙げてみました。
新しい情報のアップデート
他社で積んだ経験や得た情報は、社内に新しい情報を取り入れて成長を促すことに繋がります。今までになかったアイディアや知識に触れることで、ほかの社員のやる気や柔軟な発想に行き着くこともあるかもしれません。
即戦力だから、育成コストもカットできる
自社のやり方を知っている人材なら、研修や育成にかかる時間は大幅にカットできます。教える側も一から十まですべて説明するのではなく、「ここ、前とやり方変わったんですよ」という一部の指導だけすればいいので、圧倒的に負担が減ります。
即戦力なので、すぐに業務への効果が表れるところも、新人育成にコストがかけられない企業にとってはうれしいポイントですね。
良好な職場環境
新しい仲間が加わるときは、その人物の人柄に関わらず、誰でもストレスを感じてしまうものですよね。
アルムナイ採用の社員なら、当然在籍しているスタッフのほとんどとは顔見知りです。お互いに人となりがわかっているので、一から人間関係を築く必要もありません。会社単位で出戻り歓迎の空気ができていれば、「退職後に勉強したこと、ぜひ参考にしたいから教えてよ」なんて和やかな会話が交わされることもあるかもしれませんね。
デメリット
注意しなければいけないデメリットももちろんあります。自社の環境を鑑みて、アルムナイ採用にあたって留意すべきポイントをよく見極めていきたいですね。
立場や関係性に戸惑う
メリットに職場環境の良好さを挙げましたが、同時に気遣う必要のある部分でもあります。
退職後に採用した新人社員がいる場合、顔なじみ同士で出来上がった空気や連携に入り込めず、戸惑うことがあるかもしれません。逆に、自分がいない間に変わった雰囲気や環境に、出戻り社員のほうがぎくしゃくしてしまう可能性も。
出戻り社員と新人の双方をよく理解している立場の人が、上手に橋渡しができるように気遣えるといいですね。
慣れるまでの期間の見積もり
自社のやり方をよく知っている人材とはいえ、「わかってるでしょう」と任せっぱなしにすると、ミスを招くことにもなりかねません。
その社員の退職前後でやり方が変わった業務や新しいルールはないか？当人が転職後に新しく身に付けたやり方はないか？など、お互いの認識が共有できているかは細かく確認する必要があります。 自社の新しいやり方が、当人にとっては難しいものだった…なんてこともあり得るので、情報共有や慣れるまでの時間はしっかりと確保したいですね。
アルムナイ採用のための準備
アルムナイ採用を取り入れている企業は数多くありますが、意外にもきちんとしたシステムとして設定しているところは少ないようです。スキル面の心配がない代わりに、チームワークが成否の分かれ目になりそうなので、再雇用後に戸惑わないような体制を整える必要があります。
受け入れる前には、
①役職や給与といった待遇の詳細
②在籍している社員の理解
といった準備が必要です。 アルムナイ採用に特化したSNSやコミュニティもあるので、ぜひ活用してみてください。
まとめ
自社のやり方を知っている、他社で新しい経験を積んでいる、という二つの利点から、即戦力の確保が期待できるアルムナイ採用。在籍している社員との連携が上手くいけば、相乗効果でより大きな成長や改善が見込めるかもしれません。
「育成コストを削減したい」「即戦力になる人材がほしい」という企業の方は、きちんと受け入れる準備を整えて、検討してみても良いのではないでしょうか。
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ライター：野倉
