ミッション・ビジョン・バリューとは?違いと作り方を解説

ビジネス用語として使う機会が多い「ビジョン」という言葉ですが、近年は「ミッション」「バリュー」という言葉と一緒に使われることが多いです。

今回はミッション、ビジョン、バリューの使い分けなどについてのお話です。

目次

  1. ミッション・ビジョン・バリューの違い
     1-1.ミッションとは
     1-2.ビジョンとは
     1-3.バリューとは
  2. どのように決めればいい?
     2-1.ニーズの分析
     2-2.従業員の考え方を聞き出す
     2-3.意見と情報のすり合わせ
     2-4.簡潔に言葉にする
  3. まとめ


ミッション・ビジョン・バリューの違い

ミッション(mission)、ビジョン(vision)、バリュー(values)の頭文字をとって「MVV」と略されることもあります。

企業が定めるべき目標、といったニュアンスで混同されることもある3つの言葉ですが、厳密に言えば別のものであり、定め方にも段階があります。料理の過程で食材を切らずにいきなり煮込んだり炒めたりができないのと同じことですね。

まずはそれぞれの意味の違いを解説します。



ミッションとは

ミッションとは、企業として果たすべき使命、存在意義を指します。

例えば、食品販売の会社なら「笑顔で食卓を囲める家庭を増やす」、接客業にあたるなら「お客様と末永く良い関係を築く」といったものが挙げられます。

ミッションは目指す未来を定めるものなので、基本的には不変なものになります。自社が存在しうる限り永遠に目指し続けるもの、といったニュアンスですね。起業のきっかけとなった思いや考え方を掲げることも多いです。

MVVの中では一番規模の大きなものです。



ビジョンとは

ビジョンとは、ミッションを達成するための目標です。

ミッションの例からとれば、笑顔で食卓を囲める家庭を増やすために何をするか、お客様と末永く良い関係を築くために何をするか、に当たります。

例えば、「料理を楽しく簡単に」をテーマとした製品開発、時間や場所を問わない接客スキルやシステムの構築…といったものがビジョンになると言えそうです。

そして、不変的なミッションとは違い、ビジョンは時代や需要に合わせて数年単位で変化させていく必要があります。

「料理は簡単なもの」という価値観が当たり前な時代になれば、ビジョンもアップデートしなければなりません。オンライン接客の普及で「24時間365日世界中どこからでも」をすべての企業が叶えられるなら、さらなる工夫でお客様の満足度を上げなければ、顧客離れに繋がるかもしれません。

…といったように、ミッションのために、企業として“今やるべきこと”がビジョンです。



バリューとは

バリューとは、個人単位でなすべきことや持つべき価値観を指します。

市場のニーズを逃さないために「探求心を持ち続ける」であったり、お客様をお待たせしないよう「スピード感を持った対応を第一に」であったり、といったことが当てはまりそうです。「従業員の一人ずつがこれを体現すれば、ミッションが達成できる」といった内容を定めます。

変化するビジョンとは違い、バリューは基本的には変わりません。スタッフが会社の一員として常に持ち続けるもの、という認識で決めましょう。



どのように決めればいい?

それぞれの言葉の意味を考えると、ミッション、ビジョン、バリューの順に決めたほうがよさそうですね。

では、MVVを決める、あるいは見直すにあたってどのようなポイントに気を付けたらいいのかをご紹介します。



ニーズの分析

自社、あるいは業種や業界が、社会からどうあってほしいと思われているのかを分析します。

スピード対応が求められるコンビニで百貨店のように丁寧な接客をしても、顧客のニーズに即しているとは言えませんよね。逆に、即時消費的な接客に慣れすぎた層のために、やや高級志向の店舗を展開することで成功する…といった例もあります。

業界では今何が当たり前とされていて、何ができてほしいと思われているのかを踏まえた上で、「自社はどうあるべきなのか?」を考えましょう。



従業員の考え方を聞き出す

企業として壮大なミッションやビジョンを掲げても、現場の状況やスタッフの意識が伴っていないと、うまく噛み合わないことも。

自社の製品やサービスについてどう思っているのか、どんな意識で働いているのか、お客様の声は…といったことをヒアリングします。MVVは全員で作るものだという意識で、立場や役職によるギャップを減らしていきましょう。



意見と情報のすり合わせ

スタッフの意見とニーズをすり合わせて、MVVを決めていきます。

市場で求められているからといって、ミッションから離れすぎたビジョンやバリューになっていないか。無理のあるバリューを要求していないかなど、冷静に分析しましょう。



簡潔に言葉にする

大切なのは社員全員がそれを意識して実行できることです。

そのためには、社内で当たり前の共通認識として浸透させる必要があります。全員が分かる形で明文化しておくのがベストです。あいまいな言葉や語弊のある言い回しは避けて、簡潔なものにします。



まとめ

企業の使命・存在意義を指すミッション、時代に即した中期的な目標を指すビジョン、個人単位で持つべき価値観であるバリュー。

省略してMVVと言われる3つの概念を解説いたしました。

テクノロジーや社会情勢が目まぐるしく変化する時代ですから、今一度不変的なミッションを見つめなおしてみるのはいかがでしょうか。ミッションがきちんと決まれば、変化を伴うビジョンを決めてもバリューがブレることはありません。

今回の記事が少しでもお役に立てていれば幸いです。



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ライター:野倉